
「自分が血糖値スパイクになりやすい人に当てはまるのか知りたい」
「血糖値スパイクが起こる原因や特徴を知りたい」
「血糖値スパイクを予防・改善する方法を知りたい」
糖尿病に対して危機感をお持ちの方のなかには、上記のような考えをお持ちの方もいるのではないでしょうか。
血糖値スパイクになりやすい人は、食習慣や運動習慣に問題がある人です。
本記事では、血糖値スパイクになりやすい人の特徴を解説します。
また、記事の後半では、血糖値スパイクによる医療機関の受診目安や、血糖値スパイクを予防・改善する方法も紹介しています。血糖値スパイクになりやすい人の特徴を知り、今のうちから予防したいとお考えの方は、ぜひ最後までご覧ください。
1.血糖値スパイクとは
血糖値スパイクとは、食後に血糖値が急激に上昇し、そのあと急激に血糖値が低下する状態を指します。健康診断で測定する空腹時血糖値やHbA1cが正常範囲内であっても起こる場合があり、本人が気づきにくいのが特徴です。
食事によって血糖値が急上昇すると、体は血糖値を下げるために大量のインスリンを分泌します。その結果、今度は血糖値が急激に下がり、強い眠気やだるさ、集中力の低下などを引き起こす場合があります。
関連記事:血糖値スパイクとは?起こしやすい人の特徴や予防・改善法を解説
1-1.血糖値スパイクの原因
血糖値スパイクの主な原因は、糖質の過剰摂取やインスリンの働きの低下、生活習慣の乱れをはじめとした以下の7つです。
- 糖質を一度に摂りすぎる
- 早食いやドカ食いをする
- 空腹状態からいきなり食べる
- 食後にほとんど体を動かさない
- 運動不足で筋肉が減る
- インスリンの分泌が遅れる
- ストレスや睡眠不足が続く
血糖値スパイクを繰り返すと血管に負担がかかり、糖尿病や動脈硬化のリスクが高まるため注意しましょう。
1-2.血糖値スパイクの症状
血糖値スパイクは食後の血糖値が急激に上昇し、そのあと急激に低下することでさまざまな症状を引き起こします。ただし、初期の段階では自覚症状がない場合も多く、気づかないまま進行するケースも少なくありません。
以下のような症状が食後によく現れる場合は注意が必要です。
- 食後の強い眠気
- だるさや疲労感
- 集中力の低下
- 頭痛やめまい
- 動悸や冷や汗
- 空腹感や甘いものが欲しくなる
これらの症状が頻繁にみられる場合は、血糖値スパイクが起きている場合があります。放置すると糖尿病や動脈硬化のリスクが高まります。食生活を見直すとともに、気になる方は早めに医療機関で検査を受けましょう。
2.血糖値スパイクになりやすい人の特徴

血糖値スパイクは誰にでも起こる可能性があり、とくに以下の特徴に当てはまる方は注意が必要です。
- 食習慣に問題がある人
- 体質や運動不足に問題がある人
- 生活環境が乱れている人
血糖値の急激な変動を繰り返すと、将来的に糖尿病や動脈硬化のリスクが高まるため、早めに生活習慣を見直しましょう。
ここでは、血糖値スパイクになりやすい人の特徴を紹介します。
2-1.食習慣に問題がある人
食習慣の乱れは、血糖値スパイクを引き起こす原因のひとつです。とくに、以下のような食習慣の問題がある場合、血糖値が急激に上昇しやすくなります。
- 早食い・ドカ食いをする
- 朝食を抜く
- ベジタブルファーストをしていない
ひとつずつ見ていきましょう。
2-1-1.早食い・ドカ食いをする
早食いやドカ食いをする人は血糖値スパイクになりやすいです。短時間で大量の糖質を摂取すると、血液中へブドウ糖が一気に流れ込み、血糖値が急上昇するためです。
また、満腹感を感じる前に食べ過ぎてしまうため、エネルギーの過剰摂取にもつながります。
2-1-2.朝食を抜く
朝食を抜く習慣がある人も、血糖値スパイクを起こしやすいです。
長時間空腹の状態が続くと、そのあとの食事で血糖値が急激に上昇しやすくなります。とくに昼食で炭水化物を多く摂ると血糖値スパイクが起こりやすくなるため、朝食はできるだけ毎日摂るようにしましょう。
関連記事:血糖値を上げない朝食と食べ方・朝食が糖尿病にもたらすメリット
2-1-3.ベジタブルファーストをしていない
野菜をあと回しにして主食から食べる人も、血糖値スパイクを起こしやすいです。野菜に含まれる食物繊維には糖質の吸収を緩やかにする働きがありますが、最初に炭水化物を食べるとその効果を十分に得られません。
食事の最初に野菜やきのこ類、海藻類を食べる習慣をつけるのがおすすめです。
2-2.体質や運動不足に問題がある人
体質や身体活動量も血糖値スパイクに関係しています。見た目が痩せていても安心はできません。以下では、血糖値スパイクを起こしやすい人の特徴を運動不足や体質的な面で解説します。
- 運動不足で筋肉量が少ない
- 痩せ型・標準体型だからと油断している
ひとつずつ見ていきましょう。
2-2-1.運動不足で筋肉量が少ない
運動不足で筋肉量が少ない人は血糖値スパイクを起こしやすいです。筋肉は血液中のブドウ糖を取り込む重要な役割を担っているため、筋肉量が少ないと糖の消費量が減少し、食後の血糖値が高くなりやすくなります。
とくにデスクワーク中心の方は、意識的に運動量を増やすのがおすすめです。
2-2-2.痩せ型・標準体型だからと安心している
血糖値スパイクは肥満の人だけに起こるわけではありません。痩せ型や標準体型の人でも、インスリンの分泌量や働きに問題があると発生する場合があります。
体型だけで判断せず、食後の眠気やだるさなどの症状がある場合は注意しましょう。
2-3.生活環境が乱れている人
日々のストレスや睡眠不足も血糖値スパイクを引き起こす原因になります。
以下で、血糖値スパイクを起こしやすい生活環境の人を紹介します。
- 慢性的なストレスを抱えている
- 睡眠不足が続いている
ひとつずつ見ていきましょう。
2-3-1.慢性的なストレスを抱えている
慢性的なストレスを抱えている人は、血糖値スパイクを引き起こしやすいです。慢性的なストレスは血糖値を上昇させるホルモンの分泌を促すため、血糖値が高くなりやすくなります。
血糖値スパイクのリスクを下げるためには、ストレスをため込まず、適度な運動や趣味などで発散することが大切です。
2-3-2.睡眠不足が続いている
睡眠不足が続くとインスリンの働きが低下し、血糖値を正常にコントロールしにくくなります。
また、睡眠不足は食欲を増加させるホルモンの分泌にも影響するため、食べ過ぎや間食の増加につながる場合があります。血糖値スパイクを予防するためにも、十分な睡眠時間を確保しましょう。
3.血糖値スパイクになりやすい人の健康リスク

血糖値スパイクを繰り返すと、血管や全身の健康にさまざまな悪影響をおよぼすリスクがあります。食後の一時的な血糖値上昇だからと軽視されやすいですが、放置すると重篤な病気につながる場合もあるため注意が必要です。
ここでは、血糖値スパイクになりやすい人が抱える健康リスクを解説します。
- 動脈硬化が進行する
- 心筋梗塞・脳梗塞のリスクが高まる
- 糖尿病を発症しやすくなる
- 食後の眠気や集中力低下が起こる
- めまい・動悸などの低血糖症状が現れる
- 認知機能の低下につながるリスクがある
ひとつずつ見ていきましょう。
3-1.動脈硬化が進行する
血糖値スパイクを繰り返すと、血管の内側にある細胞がダメージを受け、動脈硬化が進行しやすくなります。血糖値の急激な上昇によって活性酸素が発生し、血管の炎症を引き起こすのが動脈硬化が進行しやすくなる原因です。
動脈硬化は自覚症状がないまま進行する場合が多いため、早めの対策が重要です。
3-2.心筋梗塞・脳梗塞のリスクが高まる
血糖値スパイクになりやすい人は、動脈硬化の進行を通じて心筋梗塞や脳梗塞のリスクが高まります。
血糖値スパイクが続くと、動脈硬化が進行すると血管が狭くなったり詰まりやすくなったりすることが、心筋梗塞や脳梗塞のリスクを高める原因です。とくに高血圧や脂質異常症などを併発している場合は、心血管疾患の発症リスクがさらに高まるリスクがあります。
3-3.糖尿病を発症しやすくなる
血糖値スパイクになりやすい人は、繰り返す血糖値の急上昇によって膵臓が疲弊し、糖尿病を発症しやすくなります。血糖値を下げるために膵臓が大量のインスリンを分泌し続けると、徐々に疲れて機能が低下していくため、糖尿病が進行しやすくなります。
一度糖尿病を発症すると完治は困難なため、血糖値スパイクの予備軍の段階で早期に対処することが大切です。
3-4.食後の眠気や集中力低下が起こる
血糖値スパイクは食後の強い眠気や集中力低下を引き起こします。血糖値が急上昇したあと急激に低下すると、脳へのエネルギー供給が不安定になるのが眠気や集中力低下を引き起こす原因です。
血糖値スパイクを放置すると、仕事や勉強の効率が落ちたり、日常生活に支障をきたしたりする原因になる場合があります。
関連記事:食後の眠気は血糖値スパイク原因!異常な眠気のチェック法と対策法を紹介
3-5.めまい・動悸などの低血糖症状が現れる
血糖値スパイクになりやすい人は、インスリンの過剰分泌によって血糖値が急降下したときに、低血糖症状が現れる場合があります。低血糖症状の具体的な症状は、以下の4つです。
- めまい
- 動悸
- 冷や汗
- 手の震え
症状が強い場合は単なる体調不良と思わず、医療機関を受診しましょう。
3-6.認知機能の低下につながるリスクがある
血糖値スパイクになりやすいと、認知機能の低下につながるリスクがあります。近年では、血糖値の大きな変動が脳の血管や神経細胞に悪影響をおよぼすリスクが指摘されています。
将来的な健康を守るためにも、若いうちから血糖値の変動を抑える生活習慣を心がけましょう。
参考元:あたまとからだを元気にするMCIハンドブック|厚生労働省
4.血糖値スパイクによる医療機関の受診目安

日常的に以下のような症状が食後1〜3時間以内に頻繁に起こる場合は、医療機関の受診を検討しましょう。
- 気絶するような猛烈な眠気や、強い倦怠感に襲われる
- 食後しばらくすると、急にイライラしたり、集中力が完全に切れたりする
- 次の食事の前に、手足の震え、冷や汗、動悸、異常な空腹感(反応性低血糖の症状)が出る
- 食後に頭痛やめまい、ふらつきが起こる
血糖値スパイクは食後に現れるため、会社の健診で空腹時に測る数値では分かりにくい場合があります。上記の症状がある方は早めに、医療機関を受診してください。
5.血糖値スパイクを予防・改善する方法

血糖値スパイクは、食事・運動・日常生活の工夫を組み合わせると予防・改善が期待できます。
以下では、今日から実践できる具体的な方法を食事・運動・日常生活の3つに分けて解説します。
5-1.食事編
血糖値スパイクを予防・改善するための食事では、以下の4つのポイントを心がけましょう。
- 野菜や食物繊維を先に食べる
- 炭水化物の食べ過ぎを避ける
- ゆっくりよく噛んで食べる
- 朝食を抜かない
ひとつずつ解説します。
5-1-1.野菜や食物繊維を先に食べる
食事の最初に野菜・きのこ・海藻類などの食物繊維が豊富な食品を食べるベジファーストは、血糖値スパイクを抑えるのに効果的な方法です。
食物繊維は腸の内壁にバリアを張るような働きをして、あとから入ってくる糖の吸収スピードを緩やかにします。サラダや小鉢を最初に5分程度かけてゆっくり食べると、そのあとの主食を食べたときの血糖値の上がりを穏やかにしてくれます。
外食やコンビニ弁当を利用するときも、まず野菜のおかずや海藻サラダから手をつける習慣を意識してみましょう。
5-1-2.炭水化物の食べ過ぎを避ける
血糖値スパイクを起こしにくくするには、白米・食パン・麺類などの炭水化物を一度に大量に摂るのを避けることが大切です。一度に炭水化物を食べ過ぎると、血液中にブドウ糖が一気に流れ込んで血糖値スパイクを起こしやすくなります。
血糖値スパイクを防ぐために、炭水化物を完全にやめる必要はありません。1食あたりの量を普段の8割程度に減らしたり、白米を玄米や雑穀米などの食物繊維が豊富な低GI食品に替えたりするのが効果的です。
5-1-3.ゆっくりよく噛んで食べる
1口につき30回以上よく噛んでゆっくり食べるのも、血糖値スパイクを防ぐ方法のひとつです。早食いをすると大量の糖が短時間で一気に血液中に流れ込み、膵臓が緊急事態と判断して過剰なインスリンを分泌します。
食事の時間を最低でも15分以上確保し、食材を大きめに切ったり箸を置く時間を作ったりするなど、自然と噛む回数が増えるような工夫をおこないましょう。
5-1-4.朝食を抜かない
血糖値スパイクを予防・改善するために、朝食を摂ることが大切です。朝食を抜く習慣は、そのあとの昼食後の血糖値を急上昇させるセカンドミール効果を引き起こすため、血糖値スパイクになりやすい状態を作ります。
忙しい朝でも、バナナ1本・ヨーグルト・豆乳など少量でも摂取し、血糖値を安定させる食事習慣を心がけましょう。
関連記事:血糖値を上げない朝食と食べ方・朝食が糖尿病にもたらすメリット
5-2.運動編
血糖値スパイクを予防・改善するには食事だけでなく、運動もおこなうのが効果的です。
ここでは、血糖値スパイクを防ぐ運動を解説します。
5-2-1.食後20〜30分以内に軽い運動をする
食後20〜30分以内に軽いウォーキングやスクワットなどの運動をおこなうことは、血糖値スパイクを予防するうえで効果的です。食後20〜30分以内のタイミングは血糖値が上がり始める時間帯であり、筋肉を動かすと血液中のブドウ糖が筋肉のエネルギーとして消費されて、血糖値の急上昇が抑えられます。
激しい運動は必要なく、10〜15分ほどのウォーキングや食器洗い、その場での足踏みなど日常の動作で十分です。食べたあとすぐに横にならず、こまめに体を動かす習慣を作ることが血糖値スパイクを予防するポイントです。
5-3.日常生活編
血糖値スパイクを防ぐために、食事や運動以外の生活面で心がけたいポイントが3つあります。
- 適正体重を維持する
- 十分な睡眠を確保する
- ストレスを溜め込まない
ひとつずつ見ていきましょう。
5-3-1.適正体重を維持する
適正体重を維持するのは、血糖値スパイクを防ぐ基本的なポイントです。
内臓脂肪が増えると、インスリンの効き目が弱くなるインスリン抵抗性が高まり、食後の血糖値が上がりやすい体質になります。見た目は痩せていても内臓脂肪が多い隠れ肥満の方も、血糖値スパイクのリスクが高いため、体重だけでなくウエスト周囲径も確認することが大切です。
適切な食事管理と適度な運動を継続して、血糖値が上がりにくい体づくりを目指しましょう。
5-3-2.十分な睡眠を確保する
十分な睡眠を確保するのも、血糖値スパイクを防ぐ習慣のひとつです。睡眠不足が続くと、血糖値を上げるコルチゾールやアドレナリンといったホルモンが過剰に分泌され、食事内容に関わらず血糖値が下がりにくい状態になります。
また、睡眠不足は食欲を増進させるホルモンも増やすため、炭水化物への欲求が高まり食べすぎにつながりやすいです。
毎日同じ時間に就寝・起床し、7時間前後の質の高い睡眠を確保する習慣が、血糖値の安定につながります。
5-3-3.ストレスを溜め込まない
ストレスを溜め込まないのも、血糖値スパイクを抑える大切な習慣です。
強いストレスがかかると体はアドレナリンやコルチゾールを分泌し、血糖値を上昇させる反応が起こります。これはもともと危険から身を守るための体の仕組みですが、慢性的なストレスが続くと血糖値が常に高めの状態になりやすくなります。
趣味の時間を確保したり、深呼吸やウォーキングでリフレッシュしたりするなど、自分に合ったストレス解消法を日常に取り入れて、心と体のバランスを整えましょう。
6.まとめ
血糖値スパイクになりやすい人の特徴は、食生活や生活習慣に血糖値を急上昇させる要因を抱えている人です。
血糖値スパイクになりやすいと、以下のようなリスクが高まるため注意が必要です。
- 動脈硬化
- 心筋梗塞
- 脳梗塞
- 糖尿病
- 認知機能の低下
食後の強い眠気やめまい・動悸などの症状が続く場合や、健康診断で血糖値が高めと指摘された場合は、早めに医療機関を受診しましょう。
血糖値スパイクを予防するためには、血糖値が急激に上がりにくい生活習慣を心がけることが重要です。特別な薬や治療に頼らなくても、小さな習慣の積み重ねが血糖値を安定させる力になるため、今日からできることをひとつずつ取り入れていきましょう。
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