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脂質異常症とは|原因・リスク・改善法も解説

2026.04.28

「脂質異常症とは何か理解したい」

「コレステロールの違いをしりたい」

「脂質異常症を放置するとどうなるのかを把握したい」

脂質異常症の疑いがある方のなかには、上記のようなお悩みをお持ちの方も多いのではないでしょうか。

脂質異常症とは、血液中の脂質バランスが崩れた状態を指す生活習慣病です。

本記事では、脂質異常症の基本知識や脂質異常症になる原因、放置するリスクを解説します。

脂質異常症を改善する方法もご紹介しているため、ぜひ最後までご覧ください。

1.脂質異常症とは

脂質異常症とは、血液中のコレステロールや中性脂肪の値が基準から外れた状態が続く病気です。以前は高脂血症とも呼ばれていましたが、悪玉コレステロールが多い場合だけでなく、善玉コレステロールが少ない場合も含めて脂質異常症と呼ぶようになりました。

脂質異常症は自覚症状がほとんどなく、健康診断で初めて気づくケースが多い病気です。放置すると動脈硬化が進み、脳梗塞や心筋梗塞などの病気につながるため、早めの対処が重要です。

1-1.脂質異常症の種類と症状

脂質異常症は、血液中のどの脂質の値が異常かによって種類が分かれており、それぞれ対処法も異なります。

以下では、脂質異常症の3つの種類と症状をご紹介します。

  • 悪玉コレステロール(LDL)が多い
  • 善玉コレステロール(HDL)が少ない
  • 中性脂肪(トリグリセリド)が多い

ひとつずつ見ていきましょう。

1-1-1.悪玉コレステロール(LDL)が多い

悪玉コレステロール(LDL)が基準値を超えて多い状態を、高LDLコレステロール血症といいます。LDLコレステロールは血管の壁に溜まりやすく、動脈硬化を引き起こす原因のひとつです。

基準値はLDL140mg/dL以上とされており、この値を超えると脂質異常症と診断されます。

初期断簡では自覚症状がほとんどありませんが、進行すると以下の症状が現れる場合があります。

  • 胸の圧迫感や痛み
  • 息切れ
  • 手足のしびれ
  • ろれつが回らない
  • めまい
  • 歩くと足が痛くなる(間欠性跛行)
  • 足の冷え
  • まぶたの黄色いふくらみ(黄色腫)
  • アキレス腱が太くなる

脂っこい食事や運動不足、遺伝的な体質などが原因となる場合が多く、生活習慣を見直すのが大切です。

1-1-2.善玉コレステロール(HDL)が少ない

善玉コレステロール(HDL)が基準値を下回って少ない状態を、低HDLコレステロール血症といいます。HDLコレステロールは血管に溜まった余分なコレステロールを回収する役割を担っており、値が低いと血管の掃除が追いつかなくなります。

HDLコレステロールの基準値はHDL40mg/dL未満とされており、初期症状はほとんどありませんが、進行すると以下の症状を引き起こす場合があります。

  • 胸の痛みや圧迫感
  • 息切れ
  • めまい
  • 手足のしびれ
  • ろれつが回らない
  • 手足の冷え
  • 疲れやすさ

喫煙や運動不足によってHDLの値は下がりやすいため、禁煙や定期的な運動が改善に効果的です。

1-1-3.中性脂肪(トリグリセリド)が多い

中性脂肪(トリグリセリド)が基準値を超えて多い状態を、高トリグリセリド血症といいます。中性脂肪は体を動かすためのエネルギー源として必要ですが、摂りすぎると血液がドロドロになり動脈硬化を促進します。

基準値は150mg/dL以上とされており、糖質やアルコールの過剰摂取によって値が上がりやすいです。

中性脂肪が多くても、初期はほとんど自覚症状がありませんが、放置すると症状が進行し、以下のような症状が現れる場合があります。

胸の痛みや圧迫感

  • めまい・しびれ
  • めまい
  • 手足のしびれ
  • ろれつが回らない
  • 手足の冷え
  • 疲れやすさ

食事の内容の見直しや定期的な運動が、数値の改善に有効です。

1-2.悪玉(LDL)と善玉(HDL)の違い

悪玉(LDL)と善玉(HDL)の違いは、コレステロールを運ぶ方向にあります。LDLは肝臓から全身の細胞へコレステロールを運ぶ役割を担っており、量が多すぎると血管の内側に蓄積して動脈硬化の原因になります。

一方、HDLは血管に余ったコレステロールを回収して肝臓へ戻す働きをしており、血管の掃除役です。

どちらも体に必要な存在ですが、バランスが崩れると血管に悪影響をおよぼします。

2.脂質異常症になる原因

脂質異常症になる原因は、生活習慣や体質、疾患などさまざまです。単一の原因ではなく、複数の要因が重なって発症する場合もあります。

以下では、脂質異常症を引き起こす主な原因を解説します。

  • 飽和脂肪酸や糖質を摂りすぎる
  • 慢性的な運動不足が続く
  • 肥満による内臓脂肪が蓄積する
  • 遺伝的な体質が影響する
  • 喫煙や過度な飲酒を繰り返す
  • ほかの疾患や服用薬が関与する

ひとつずつ見ていきましょう。

2-1.飽和脂肪酸や糖質を摂りすぎる

飽和脂肪酸や糖質を摂りすぎると、血液中のLDLコレステロールや中性脂肪が増加します。

飽和脂肪酸は肉の脂身やバター、ラード、乳製品などに多く含まれており、過剰摂取によってLDLコレステロールの値を押し上げます。

糖質は体内で中性脂肪に変換されるため、白ご飯や菓子パン、甘い飲み物のとりすぎも脂質異常症の一因です。

2-2.慢性的な運動不足が続く

慢性的な運動不足が続くと、善玉コレステロール(HDL)の値が下がり、中性脂肪が増えやすくなります。体を動かすことで脂質の代謝が促進され、HDLコレステロールの産生が高まりますが、座りっぱなしの生活ではこの仕組みが働きにくくなります。

デスクワークが中心の方や移動を車に頼りがちな方はとくに注意が必要です。

2-3.肥満による内臓脂肪が蓄積する

肥満によって内臓脂肪が増えると、中性脂肪の増加やHDLコレステロールの低下が起こりやすくなります。

内臓脂肪は皮下脂肪よりも代謝が活発で、遊離脂肪酸を血液中に放出しやすい性質を持っています。この遊離脂肪酸が肝臓で中性脂肪に変換され、血液中に増加する仕組みです。

とくにお腹まわりの脂肪が多いと脂質異常症のリスクが高まるため、適正体重の維持が重要です。

2-4.遺伝的な体質が影響する

遺伝的な体質が原因で、脂質異常症が起こる場合もあります。家族性高コレステロール血症と呼ばれる遺伝性の病気があり、生活習慣に問題がなくても若いころからLDLコレステロールが高い値になるのが特徴です。

家族性高コレステロール血症の場合は食事や運動だけでは改善が難しく、薬物療法が必要になる場合もあります。家族に脂質異常症の方がいる場合は、若いころから定期的に血液検査を受けて値を確認するのがおすすめです。

2-5.喫煙や過度な飲酒を繰り返す

喫煙や過度な飲酒を繰り返すと、脂質異常症が悪化しやすいです。

タバコに含まれる有害物質は血管を傷つけてHDLコレステロールを減少させ、動脈硬化を促進する働きがあります。

アルコールは肝臓での中性脂肪の合成を促すため、毎日の飲酒や大量飲酒は中性脂肪値を上昇させます。

禁煙や飲酒量の見直しは、薬を使わずに脂質の値を改善できる手段のひとつです。

2-6.ほかの疾患や服用薬が関与する

脂質異常症は、ほかの疾患や服用中の薬が原因で起こる場合があります。甲状腺機能低下症や糖尿病、腎臓の病気などは脂質の代謝に影響を与え、二次的に脂質異常症を引き起こす場合があるのです。

また、ステロイド薬や一部の降圧薬・利尿薬などの服用によって脂質の値が変動する場合もあります。こうした二次性脂質異常症は、もとの疾患や薬の調整をおこなうと改善できる場合があるため、主治医へご相談ください。

3.脂質異常症を放置するリスク

脂質異常症を放置すると、命に関わる深刻な病気につながるリスクがあります。

以下では、脂質異常症を放置すると起こりうるリスクを解説します。

  • 動脈硬化が進行する
  • 血管が狭まり血流が滞る
  • 脳梗塞や心筋梗塞を突然発症する
  • 急性膵炎を招く
  • 自覚症状がないまま命を脅かす
  • 血管の老化が全身へ広がる

ひとつずつ見ていきましょう。

3-1.動脈硬化が進行する

脂質異常症を放置すると、動脈硬化が進行します。血液中に増えたLDLコレステロールは血管の内壁に蓄積し、プラークと呼ばれるかたまりを形成します。プラークが積み重なると血管の壁が厚く硬くなり、弾力を失った動脈硬化の状態になってしまうのです。

動脈硬化は全身の血管で起こるリスクがあり、一度進行すると自然にもとの状態には戻りにくいため、早期の対処が重要です。

3-2.血管が狭まり血流が滞る

動脈硬化が進むと血管が内側から狭くなり、血液の流れが悪くなります。血管が狭まると必要な量の血液が各臓器や組織に届かなくなり、さまざまな不調が現れ始めます。心臓に血液を送る冠動脈が狭まれば狭心症、脳へ向かう血管が狭まれば脳の血流不足が起こる場合も。

血流の低下は疲れやすさや手足の冷えといった症状として現れる場合もありますが、気づかないまま進行するケースがほとんどです。

3-3.脳梗塞や心筋梗塞を突然発症する

脂質異常症を放置すると、ある日突然、脳梗塞や心筋梗塞を発症するリスクが高まります。血管に溜まったプラークが破れると、その場所に血栓(血のかたまり)ができて血管を完全に塞ぎます。

つまり、脳の血管が詰まれば脳梗塞、心臓の血管が詰まれば心筋梗塞です。どちらも発症すると後遺症が残ったり、命を落としたりするリスクがあります。

3-4.急性膵炎を招く

中性脂肪の値が高い状態が続くと、急性膵炎を招くリスクがあります。中性脂肪が著しく増加すると、膵臓の血流が妨げられたり、膵臓の酵素が活性化されたりして炎症が起こりやすくなるのです。

急性膵炎は激しい腹痛や嘔吐を伴い、重症化すると命に関わる病気です。中性脂肪の値が500mg/dL以上になると急性膵炎のリスクが急激に上がるため、数値が高い場合は早急な治療が必要です。

3-5.自覚症状がないまま命を脅かす

脂質異常症のリスクは、自覚症状がないまま病状が進行することです。コレステロールや中性脂肪の値が高くても、痛みや不快感などの症状はほとんど現れません。そのため「体調がいいから大丈夫」と放置してしまい、気づいたときには動脈硬化が深刻な段階まで進んでいる場合があります。

沈黙の病気とも呼ばれる脂質異常症を見逃さないためには、定期的な血液検査による数値の確認が重要です。

3-6.血管の老化が全身へ広がる

脂質異常症を放置すると、血管の老化が全身に広がっていきます。動脈硬化は心臓や脳の血管だけでなく、腎臓・眼・足の血管にも影響を与えます。腎臓の血管が傷めば慢性腎臓病のリスクが高まり、眼の血管が障害されれば視力低下につながる場合も。足の血管が狭まると末梢動脈疾患となり、歩行時の痛みや壊疽を引き起こす場合もあります。

全身の血管を守るためにも、早めの治療と生活習慣の改善が重要です。

4.脂質異常症を改善する方法

脂質異常症の改善には、運動療法・食事療法・薬物療法の3つのアプローチがあります。

以下では、それぞれの方法について詳しく解説します。

4-1.運動療法

運動療法は、脂質異常症の改善に効果的なアプローチです。運動によって中性脂肪が燃焼され、善玉コレステロール(HDL)の値が上がりやすくなります。

また、体重や内臓脂肪を減らすと、脂質の代謝全体が整いやすくなる効果も。

以下では、脂質異常症の改善に向けた具体的な運動のポイントを解説します。

  • 有酸素運動で中性脂肪を燃焼させる
  • ややきついレベルの運動をおこなう
  • 1日合計30分以上の活動を積み上げる
  • 筋トレを組み合わせて代謝を底上げする
  • 週3回以上の頻度で定期的に実施する
  • 日常の歩数を増やして座りっぱなしを防ぐ

ひとつずつ見ていきましょう。

4-1-1.有酸素運動で中性脂肪を燃焼させる

有酸素運動は、中性脂肪を効率よく燃焼させる効果的な方法です。ウォーキング・ジョギング・水泳・サイクリングなどの有酸素運動は、継続的に酸素を取り込みながら脂肪をエネルギーとして消費します。

とくに中性脂肪の値が高い方は、有酸素運動を取り入れることで数値の改善が期待できます。

激しすぎない程度に体を動かし続けるのが、脂質の燃焼に効果的です。

4-1-2.ややきついレベルの運動をおこなう

脂質異常症の改善には、会話ができる程度のややきついと感じるレベルの運動強度が効果的です。運動の強さを示す指標メッツ(METs)でいうと、3〜6メッツ程度の中強度の運動が目安になります。心拍数でいえば、最大心拍数(220-年齢)の50〜70%程度が理想的な範囲です。

軽すぎる運動では効果が得にくく、逆に強度が高すぎると継続が難しくなるため、自分の体に合った強度で続けるのが大切です。

4-1-3.1日合計30分以上の活動を積み上げる

脂質異常症の改善には、1日合計30分以上の有酸素運動を目標にしましょう。30分を一度にこなす必要はなく、10分ずつに分けて合計30分に達しても同様の効果が期待できます。

通勤時に1駅分歩く、昼休みに散歩をするなど、日常のなかで運動時間を積み重ねるのがおすすめです。

4-1-4.筋トレを組み合わせて代謝を底上げする

有酸素運動に筋力トレーニングを組み合わせると、基礎代謝が上がり脂質の改善効果を高められます。筋肉量が増えると安静にしているときのエネルギー消費量も増えるため、脂肪が燃えやすい体質づくりにつながります。

スクワットや腹筋、腕立て伏せなど、自宅でできる負荷の少ない筋トレから始めるのが継続のコツです。

より効果を高めるには、有酸素運動と筋トレを組み合わせた週3〜4回のトレーニングが理想的です。

4-1-5.週3回以上の頻度で定期的に実施する

運動の効果を得るためには、週3回以上の頻度で定期的に続けるのが重要です。1回の運動量が多くても、間隔が空きすぎると脂質の改善効果が持続しにくくなります。

月・水・金など曜日を固定してスケジュールに組み込むと、習慣として続けやすいです。運動を始めたばかりの方は、無理なく週2〜3回からスタートし、少しずつ頻度を増やしていきましょう。

4-1-6.日常の歩数を増やして座りっぱなしを防ぐ

1日の歩数を増やし、長時間座り続ける習慣を改めるのも脂質異常症の改善に効果的です。デスクワーク中心の方は意識しないと1日の歩数が2,000〜3,000歩程度にとどまる場合も多く、これでは脂質の改善には不十分です。目標としては1日8,000〜10,000歩が理想的とされています。

脂質異常症の改善のためにも、エレベーターの代わりに階段を使う、遠い駐車場に停めるなど、日常のちょっとした工夫をおこなうのが効果的です。

4-2.食事療法

食事療法は、脂質異常症の改善における基本中の基本です。毎日の食事内容を見直すと、血液中の脂質の値を改善できる場合があります。脂質異常症の食事療法では、どの食品を控え、何を積極的に摂るべきかを正しく理解するのが大切です。

以下では、食事療法の具体的なポイントを解説します。

  • 飽和脂肪酸の摂取量を控える
  • 食物繊維を積極的に摂る
  • 青魚の油を日常的に選ぶ
  • コレステロールの多い食品を避ける
  • 糖質やアルコールの量を減らす
  • 大豆製品を献立に組み込む

ひとつずつ見ていきましょう。

4-2-1.飽和脂肪酸の摂取量を控える

飽和脂肪酸の摂りすぎはLDLコレステロールを増加させるため、摂取量を意識して控えるのが重要です。

飽和脂肪酸は牛肉・豚肉の脂身、バター、生クリーム、チーズなどの動物性食品に多く含まれています。調理に使う油もラードや牛脂ではなく、不飽和脂肪酸を多く含むオリーブオイルや菜種油に替えると効果的です。

肉料理の頻度を減らし、魚や大豆製品をバランスよく組み合わせた献立を心がけましょう。

4-2-2.食物繊維を積極的に摂る

食物繊維を積極的に摂ると、腸内でのコレステロールの吸収を抑えられます。食物繊維は腸内でコレステロールや胆汁酸と結びついて体外へ排出する働きをするため、LDLコレステロールの低下に役立ちます。

野菜・きのこ類・海藻・豆類・玄米など、食物繊維が豊富な食品を毎食取り入れるのが大切です。1日の目標摂取量は18〜20g以上とされており、意識して摂るようにしましょう。

4-2-3.青魚の油を日常的に選ぶ

青魚に含まれるEPAやDHAなどの不飽和脂肪酸は、中性脂肪を下げる効果が高く、脂質異常症の改善に役立ちます。サバ・イワシ・サンマ・アジなどの青魚を週2〜3回以上食べるのがおすすめです。缶詰を活用すると手軽に取り入れやすく、DHAやEPAもしっかり摂取できます。

魚の油に含まれる成分は心血管疾患の予防にも効果が期待されており、肉の代わりに魚を選ぶ習慣をつけるのが大切です。

4-2-4.コレステロールの多い食品を避ける

脂質異常症を改善する際は、コレステロールを多く含む食品の食べすぎに注意しましょう。内臓(レバーなど)、卵黄、魚卵(たらこ・いくら)などはコレステロールが高い食品の代表例です。とくにLDLコレステロールが高い方は、1日のコレステロール摂取量を200mg未満に抑えることが推奨されています。

卵は1日1個程度を目安として、レバーや魚卵は食べる頻度を減らし、食事全体のコレステロール量を抑えましょう。

4-2-5.糖質やアルコールの量を減らす

糖質とアルコールの摂りすぎは、中性脂肪を増やす要因です。

砂糖・白ご飯・菓子パン・清涼飲料水などの糖質が多い食品は中性脂肪に変換されやすいため、量を意識して減らすのが重要です。アルコールも同様に肝臓での中性脂肪の合成を促すため、休肝日を設けたり1回あたりの飲酒量を減らしたりする工夫が効果的です。

糖質とアルコールを同時に抑えるよ、中性脂肪の値が改善するケースも多くあります。

4-2-6.大豆製品を献立に組み込む

大豆製品を毎日の献立に組み込むと、コレステロールの改善に効果的です。大豆に含まれる大豆たんぱく質はLDLコレステロールを下げる効果があり、大豆レシチンはコレステロールの乳化を促して血液中への蓄積を抑える働きがあります。

豆腐・納豆・豆乳・味噌・きな粉など、日本の食卓に取り入れやすい大豆製品は多くあります。肉の代わりに豆腐や納豆をたんぱく質源として選ぶ習慣を取り入れてみましょう。

4-3.薬物療法

薬物療法は、食事や運動だけでは脂質の値が改善しない場合や、動脈硬化のリスクが高い場合に用いられます。医師の指示のもと適切な薬を使うと、数値のコントロールがしやすいです。

以下では、薬物療法におけるポイントを解説します。

  • LDLを抑えるスタチン系を用いる
  • 中性脂肪を下げる薬を組み合わせる
  • リスク区分に従い投与を開始する
  • 定期検査で肝機能や数値を追う
  • 副作用の兆候を正しく理解する
  • 自己判断での服用中断を避ける

ひとつずつ見ていきましょう。

4-3-1.LDLを抑えるスタチン系を用いる

LDLコレステロールを下げる薬によく使われるのが、スタチン系(HMG-CoA還元酵素阻害薬)と呼ばれる薬です。スタチン系の薬は、肝臓でのコレステロール合成を抑制することでLDLコレステロールを効果的に低下させます。国内外の多くの研究で心血管疾患の発症リスクを下げる効果が証明されており、脂質異常症治療の中心的な薬として広く使用されています。

副作用として筋肉の痛みが現れる場合があるため、異変を感じたら早めに医師へ相談しましょう。

4-3-2.中性脂肪を下げる薬を組み合わせる

中性脂肪の値が高い場合は、フィブラート系薬やEPA製剤などが使用されます。フィブラート系薬は中性脂肪の合成を抑えつつHDLコレステロールを増やす働きがあり、高トリグリセリド血症に効果的です。

EPA製剤は青魚に含まれる脂肪酸から作られた薬で、中性脂肪を下げながら血管の炎症を抑える効果もあります。

脂質異常症の種類や数値の状況に応じて複数の薬を組み合わせると、より効果的な治療が可能です。

4-3-3.リスク区分に従い投与を開始する

薬物療法を始めるタイミングは、数値だけでなく動脈硬化のリスク全体をもとに判断されます。日本動脈硬化学会のガイドラインでは、糖尿病・高血圧・喫煙などの危険因子の有無に応じてリスク区分が設けられており、治療の目標値が異なります。危険因子が多い高リスクの方は、LDLコレステロールが比較的低い値でも薬物療法の対象です。

医師が総合的なリスクを評価したうえで治療方針を決めるため、自己判断で薬を飲んだり中止したりしないようにしましょう。

4-3-4.定期検査で肝機能や数値を追う

薬物療法を続ける際は、定期的な血液検査で脂質の値と肝機能を確認するのが大切です。スタチン系の薬は肝臓での代謝に影響を与える場合があるため、肝機能の数値(AST・ALTなど)も定期的にチェックする必要があります。治療を始めてから約1〜3カ月後に効果と副作用を確認し、そのあとは3〜6カ月に1回の受診を継続するのが一般的です。

検査の結果をもとに薬の種類や量を調整しながら、最適な治療を続けましょう。

4-3-5.副作用の兆候を正しく理解する

脂質異常症の薬を服用する際は、主な副作用の兆候を事前に理解しておくのが重要です。スタチン系の薬で注意が必要なのは横紋筋融解症という副作用で、筋肉が壊れて腎臓に負担がかかる重篤な症状です。

前兆として筋肉の痛みや脱力感、赤褐色の尿が現れる場合があります。これらの症状を感じた場合は、すぐに服用を中止して医師へご相談ください。

4-3-6.自己判断での服用中断を避ける

脂質異常症の薬は、症状がないからといって自己判断で中止してはいけません。薬を飲んで数値が改善したとしても、それは薬の効果であり、中止すれば数値が再び悪化する場合がほとんどです。

薬に頼りたくないという気持ちはわかりますが、自己判断での服用中断は動脈硬化の進行リスクを高める場合があります。薬をやめたいと感じたときは、必ず医師に相談して指示を仰いでください。

5.まとめ

脂質異常症とは、血液中のLDLコレステロール・HDLコレステロール・中性脂肪のいずれかが基準から外れた状態が続く病気です。自覚症状がないまま動脈硬化が進み、脳梗塞や心筋梗塞などの命に関わる病気につながるリスクがあります。

脂質異常症の原因は食生活・運動不足・肥満・遺伝・喫煙・疾患など多岐にわたります。改善には有酸素運動の習慣化、飽和脂肪酸・糖質・アルコールの制限、食物繊維や青魚の積極的な摂取が有効です。

生活習慣の見直しだけで数値が改善しない場合は、医師の指示のもと薬物療法を組み合わせて適切に管理しましょう。

当院では、脂質異常症をはじめとする生活習慣病の診療を内科で承っております。健康診断でコレステロールや中性脂肪の異常を指摘された方、食事や運動の改善だけでは数値がなかなか下がらない方も、お気軽にご相談ください。

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