糖尿病を患っている方や身内に糖尿病の方がいるという方で、「糖尿病でもお菓子って食べられるの?間食はOK?」という疑問をお持ちの方は多いのではないでしょうか。実は、糖尿病の方でも間食で問題なくお菓子を食べることは可能なんです。
そこでこの記事では、以下の内容を解説しています。
- 糖尿病でも間食にお菓子は食べられる
- 糖尿病でも食べられるお菓子とは?
- 糖尿病の場合に避けるべきお菓子
- 糖尿病の方が間食する際の注意点7選
この記事を読むことで、糖尿病の方が食べるお菓子や間食で注意すべきことがすべて理解できます。ぜひ最後までご覧ください。
1.糖尿病でも間食にお菓子は食べられる
結論からいうと、糖尿病でもお菓子は食べられます。
まずは糖尿病について説明します。糖尿病とは、血糖値が上昇した状態が続く生活習慣病です。健康な人であれば、食事前の血糖値はおおよそ70~100mg/dlという範囲内で安定しています。膵臓からのインスリン分泌によって、血中のブドウ糖が適切にエネルギーとして使われ、余分なブドウ糖は血糖値が下がったときに使えるように肝臓や筋肉に一時保存されているためです。
しかし、糖尿病を患っている場合、インスリンが不足しているか正常に作用しないため、血糖値を適切に調節できなくなり、悪化するとさまざまな合併症を引き起こす原因となります。そのため、血糖値の管理が治療の最重要ポイントです。
通常、食事を摂ると血糖値が上昇しますが、特に甘いものを摂取すると血糖値はより急速に上がります。そのため糖尿病の方が間食にお菓子を食べることは可能ですが、糖分を多く含むお菓子は、血糖値を急激に上昇させ、糖尿病の状態を悪化させるリスクもあるため注意しなければなりません。
2.糖尿病でも食べられるお菓子について
ここからは、糖尿病でも食べられるお菓子について以下3つの観点からご紹介します。
- 糖尿病の方が食べられるお菓子の特徴
- 糖尿病でも食べられるお菓子の例
- 糖尿病の方におすすめなお菓子の代わりとなる食べ物
それぞれ見ていきましょう。
2-1.糖尿病の方が食べられるお菓子の特徴
お菓子のなかには、「血糖値の上昇を抑えられる種類のお菓子」も存在します。どのような特性を持つお菓子が糖尿病の方に適しているか、以下の表にて理解しましょう。
| 糖質・でんぷん質が低いもの | 糖質やでんぷん質が少なめのお菓子は、血糖値の急な上昇を避けるのに役立ちます。
反対に、お米や砂糖など糖質を多く含む食材から作られたお菓子は、血糖値を上げやすいため注意が必要です。 |
|---|---|
| たんぱく質が豊富な食品 | たんぱく質を多く含むお菓子は、血糖値の上昇を緩やかにします。 |
| 血糖値を上げにくい糖質を含むもの | 果糖や人工甘味料を使用したお菓子は、血糖値の急上昇を防ぎます。 |
| 野菜を含むもの | 食物繊維が豊富な野菜を使ったお菓子は、血糖値の上昇をゆるやかにする効果があります。 |
これらの特徴を持つお菓子を選ぶことで、糖尿病を管理しながらもお菓子を楽しむことが可能です。
2-2.糖尿病でも食べられるお菓子の例
糖尿病の方でも安心して楽しめるお菓子はあります。たとえば以下のようなものを選んでください。
- 糖質・カロリーの低い寒天ゼリーやキシリトールガム
- カカオ含有量70%以上のダークチョコレート(適量)
- 糖質が低くたんぱく質を豊富に含むおからクッキーやプロセスチーズ
- 栄養価の高い野菜を使ったベジタブルチップスやトマトゼリー
これらのお菓子は、血糖値に大きな影響を与えにくいとされています。市販のお菓子を選ぶ際は、栄養表示を確認しましょう。
注意すべきなのは、糖質やカロリーを抑えたスイーツやドリンクです。「ノンカロリー」「カロリーゼロ」と表示されている商品であっても、微量ながらエネルギーが含まれていることがあります。たとえば、500mlのドリンクを飲むと約20kcalを摂取していることになります。「糖質ゼロ」の商品も、血糖値を上げる可能性のある人工甘味料が含まれている場合もあるので注意が必要です。
また、ポリフェノールが豊富なチョコレートは、糖尿病の合併症予防に役立つ可能性がありますが、カロリーや糖分が高いミルクチョコレートは避けてください。
2-3.糖尿病の方におすすめなお菓子の代わりとなる食べ物
糖尿病の方にとって、血糖値の変動が少ない食べ物を間食に選ぶことは、健康管理の重要なポイントです。糖質が低く、たんぱく質が豊富なナッツ、豆類、小魚、あたりめ、ゆで卵などは、血糖値を安定させつつ満足感も得られる優れた選択肢となります。
また、無糖のカフェオレなど、満腹感を促すドリンクの摂取もおすすめです。果物のなかでも、ベリー類やりんご、グレープフルーツなどは糖質が比較的低めですが、リンゴやグレープフルーツは1個当たり約10~20gの糖質を含むため、一度に食べる量には注意し、小分けにして食べるようにしてください。
3.糖尿病の場合に避けるべきお菓子はある?
糖尿病の方にとって、糖質を多く含むお菓子の摂取は制限されます。一日に摂取すべき糖質の量は、体重1キログラム当たり5~7グラム以内が目安です。
また、間食におけるカロリーは80~120キロカロリー程度に留めることが推奨されています。この限度を超えないよう、日々適切な量の間食を選ぶことが重要です。満足感を得にくいスナックや大袋のお菓子は避けるようにしてください。
3-1.糖尿病の方が量を控えるべきお菓子
糖尿病を管理する上で、糖質が豊富なお菓子の摂取は控えめにすることが望ましいです。
たとえば、おせんべいは甘くなくても、主原料のお米が高糖質であることを忘れてはいけません。冷たいスイーツでいうと、シャーベットは冷たさにより甘さを感じにくくなりがちですが、予想以上に糖分を含んでいることがあります。また和菓子のようかんはカロリーが低いとされがちですが、砂糖と豆で作られたあんこは糖質の集まりであるため、摂取する際は事前に量を決め、小分けにして食べるよう心がけましょう。
4.糖尿病の方が間食する際の注意点7選
ここからは、糖尿病の方が間食をする際に注意すべきこととして以下の7つを解説していきます。
- 間食のカロリーは200kcalに抑える
- 間食を摂るタイミングに気をつける
- たんぱく質を摂る
- ナッツ・フルーツ・ヨーグルトなどが理想
- ながら食べは控える
- お茶・コーヒーと一緒に摂る
- 少しずつ量を減らす
4-1.注意点①間食のカロリーは200kcalに抑える
間食を取り入れたいときも、一食を抜いてその分カロリーを調整するのは適切な方法ではありません。栄養バランスを考え、主食・たんぱく質を含むおかず・ミネラルや食物繊維が豊富な野菜など、一回の食事でしっかり摂取してください。間食は、これらの食事に加える小さな追加分として捉え、1日に80~160kcalを目標に、最大で200kcal以内に収めることが理想です。しかし、200kcal以内であっても、糖質量が高い菓子パンなどを毎日摂取するのは避け、欲求が高まったときには量を調整し、分割して摂るなどの工夫をしましょう。
4-2.注意点②間食を摂るタイミングに気をつける
間食を摂るベストなタイミングは、食後にデザートを取り入れることです。1日の血糖値の上昇を朝・昼・夜の三食に集中させ、それ以外の時間帯の血糖値を安定させる効果があります。
逆に、夜寝る前の間食は避けてください。夕食後や就寝前におやつを食べると、血糖値が高いまま眠りにつくことになり、夜間や翌朝の血糖値に悪影響を及ぼす可能性も。また、就寝中はエネルギー消費が低下するため、肥満のリスクも高まります。午後のおやつや就寝前の空腹時につい食べてしまう人が多いですが、活動的な昼間に間食を取り入れることで、エネルギー消費を促し血糖値の急激な上昇を避けることが可能です。
4-3.注意点③たんぱく質を摂る
間食には、たんぱく質を含む食品を選ぶことで、血糖値の上昇と下降をよりスムーズにします。たんぱく質を含むおせんべいや、菓子パンではなくツナや卵のサンドイッチを選ぶと良いでしょう。
たんぱく質を摂取することは、満足感を得やすくするだけでなく、栄養価の高い食事にもつながります。特に、卵はたんぱく質だけでなく、ビタミンやミネラル、カルシウム、鉄、亜鉛など必須アミノ酸を含む理想的な食品です。1個約80kcalとカロリーも控えめなので、ゆで卵を間食として取り入れるのもおすすめです。
4-4.注意点④ナッツ・フルーツ・ヨーグルトなどが理想
ナッツやフルーツ、そしてヨーグルトは間食に適した食品です。日々の食事で不足しがちな栄養素を補給できるからです。
ナッツ類(例:アーモンド、カシューナッツ)は、マグネシウムや健康に良い脂肪を含んでおり、噛み応えがあるため満足感を得られます。ただし、高カロリーなので一度に20粒程度にとどめ、無塩のものを選ぶようにしましょう。
フルーツは、ビタミンCや食物繊維が豊富で、特にキウイのような種類はおすすめです。果物の自然な糖分は血糖値を大きく上げにくいため、適量なら健康的な間食となりますが、80kcal以内の適量を心がけましょう。
ヨーグルトは、カルシウムやマグネシウム、乳酸菌を含み、腸内環境を改善する効果が期待できます。砂糖を加えずにそのまま摂取するのが理想的です。
4-5.注意点⑤ながら食べは控える
食事中は、テレビを見たり、他の活動をしたりせず、食べる行為に集中しましょう。食べ物に意識を向けることで、より満足感を得られます。
間食をする際には、「本当に食べたいものか?」「なんとなくではないか?」「ただの口寂しさではないか?」と自問自答することが大切です。また、間食前に温かい飲み物をゆっくり飲むことで、食べ過ぎを防ぐ効果があります。
4-6.注意点⑥お茶・コーヒーと一緒に摂る
甘いものを間食をするときは、砂糖を含まない飲み物、お茶や水、ブラックコーヒーを選びましょう。コーヒーは、1日に3~4杯飲む人と全く飲まない人では、1日に3〜4杯飲む人のほうが糖尿病のリスクが30%低くなるという研究結果もあります。
糖尿病とコーヒーの関係については、コーヒーは糖尿病の予防になる!血糖値との関係や適切な摂取量についての記事をご覧ください。
4-7.注意点⑦少しずつ量を減らす
おやつを食べるときは、甘いものを一口食べたあとにお茶を飲む、そしてまた一口食べてお茶を飲むという方法を試してみてください。このようにしてゆっくりと食べ進めることで、少ない量でも充分な満足感を感じられるようになります。
日頃から甘いものを毎日のように食べている方は、1日おきにしてみることから始め、週に数回の習慣がある方は、週に一度程度に減らしてみると良いでしょう。このように徐々に間食の頻度を減らしていくと、体が自然とそれに慣れ、甘いものへの欲求も自然と減っていくはずです。
5.糖尿病の方が食事で注意すべきこと
糖尿病の方は、間食以外にも食事で注意すべきことがあります。以下の7点に注意してください。
- 自身の適正エネルギーを理解する
- 脂質・塩分は摂りすぎない
- 糖質を制限しすぎない
- 食物繊維を摂る
- 食事はゆっくりと食べる
- 主食以外のものも食べる
- 食事の調理ポイントを理解する
それぞれについては糖尿病の方が食べてはいけないものはある?食事の注意点も徹底解説の記事で解説していますので、あわせてご覧ください。
6.まとめ
記事でも紹介したように、糖尿病の方でもお菓子を食べたり、間食したりすることは問題ありません。ただ、たんぱく質を多めのものを選んだり、カロリーを抑えたりしてください。
お菓子を食べるときは栄養の表示をよく確認し、糖尿病が悪化しないようにしましょう。
浅草橋西口クリニックMoでは、糖尿病に関するご相談を随時受け付けております。糖尿病でお悩みの方は、ぜひ当院までご相談ください。
