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擦り傷・切り傷・やけどとは

日常生活の中で最も多く遭遇する外傷が、擦り傷、切り傷、やけどです。これらは誰もが経験する身近な怪我ですが、適切な処置をしないと治りが遅くなったり、傷跡が残ったりすることがあります。
擦り傷は転倒などで皮膚表面が擦りむけた状態、切り傷は刃物などで皮膚が切れた状態、やけどは熱によって皮膚が損傷した状態を指します。いずれも早期の適切な処置が、きれいな治癒につながります。特に受傷から6時間以内の処置が重要とされており、早めの受診をお勧めします。
こんな症状はありませんか?
- 傷口が深く、皮下脂肪が見えている
- 出血が止まらない
- 傷口に砂や異物が入っている
- 傷の範囲が広い(手のひら以上)
- 顔面や関節部の外傷
- 傷口の周りが赤く腫れている
- やけどで水ぶくれができている
- 低温やけどの疑いがある
- 傷口から膿が出ている
- 発熱を伴っている
- なかなか治らない傷がある
- 縫合が必要かもしれない など
注意が必要な症状
外傷後は感染症のリスクがあるため、以下の症状に注意が必要です。
傷口の周囲が赤く腫れ、熱を持つ場合は感染の兆候です。膿が出たり、発熱を伴う場合は、早急な治療が必要です。また、出血が止まらない場合は、血管損傷の可能性があります。顔面の外傷は、機能障害や目立つ傷跡を残す可能性があるため、特に慎重な処置が必要です。
動物による咬み傷は、通常の傷より感染リスクが高く、破傷風の危険もあります。ガラスなどの異物が残っている場合は、自己判断で取らずに医療機関で処置を受けてください。
各外傷の特徴と原因
擦り傷(擦過傷)
転倒や接触により皮膚表面が擦りむけた状態です。膝、肘、手のひら、顔面など、露出部位にできやすく、傷は浅いものの範囲が広いことが特徴です。神経が皮膚表面に多いため、ヒリヒリとした痛みが続きます。道路での転倒では、砂やアスファルトが傷口に入り込むことがあり、感染リスクが高まります。
切り傷(切創)
包丁、カッター、ガラス、紙などの鋭利なもので皮膚が切れた状態です。傷口は直線的で、深さによって出血量が異なります。表皮だけの浅い傷は自然に治りますが、真皮や皮下組織まで達する深い傷は縫合が必要です。指の切り傷では、腱や神経を損傷することもあるため注意が必要です。
やけど(熱傷)
熱湯、油、熱い金属などに触れて皮膚が損傷した状態です。深さによりⅠ度(赤くなる程度)、Ⅱ度(水ぶくれ)、Ⅲ度(皮膚が白く変色)に分類されます。また、湯たんぽやカイロによる低温やけどは、見た目以上に深い損傷となることが多く、治癒に時間がかかります。
擦り傷・切り傷・やけどの検査・診断
傷の状態を確認
医師が傷の深さ、大きさ、汚染の程度を詳しく診察します。出血の有無、異物の混入、周囲の腫れや発赤も確認し、感染のリスクを評価します。
神経・腱の損傷確認
深い切り傷の場合、指の動きや感覚を確認し、神経や腱の損傷がないか診察します。損傷が疑われる場合は、専門医療機関への紹介が必要になります。
やけどの深度を判定
やけどの場合は、Ⅰ度(表皮のみ)、Ⅱ度(真皮まで)、Ⅲ度(皮下組織まで)の深度を判定します。範囲と深さにより、治療方針が変わります。
擦り傷・切り傷・やけどの治療
傷の洗浄と処置
まず流水で傷を十分に洗浄し、砂や異物を丁寧に除去します。消毒薬は組織を傷めることがあるため、必要最小限の使用にとどめます。擦り傷には湿潤療法用の被覆材を使用し、痛みを軽減しながら早期治癒を促します。
縫合処置
切り傷が深い場合や、傷口が開いている場合は縫合が必要です。局所麻酔を使用し、傷跡が目立たないよう丁寧に縫合します。
やけどの治療
軽度のやけどは外用薬と被覆材で治療します。水ぶくれは感染予防のため、原則として破らずに保護します。痛みが強い場合は、鎮痛薬も処方します。
破傷風予防
汚れた傷や深い傷の場合、破傷風トキソイドの接種を行います。当院では破傷風トキソイドを常備しており、必要時にすぐ対応可能です。
専門医療機関への紹介
広範囲のやけど、腱や神経の損傷、顔面の大きな傷など、専門的治療が必要な場合は、三井記念病院や順天堂大学医学部附属順天堂医院へ速やかにご紹介します。
