
「粉瘤ってどのくらいで大きくなっていくの?」「粉瘤の治療は大きくなってからで大丈夫?」など疑問に思っていませんか?
粉瘤が大きくなるスピードには個人差がありますが、一般的には数ヶ月〜数年かけてゆっくり大きくなることが多いです。
この記事では、粉瘤が大きくなるスピードはどのくらいなのか、大きくなる前に手術を受けることがなぜ重要なのか、徹底解説していきます。
「ゆっくり大きくなるならまだ手術しなくていいか」と安心するのではなく、放置するリスクについて正しく理解しましょう。
1.粉瘤について
粉瘤(ふんりゅう)は、皮膚の下にできる良性の腫瘍で、内部に角質や皮脂などの老廃物が溜まった袋状の構造物です。皮膚のどの部位にも発生する可能性がありますが、特に顔や首、耳の周り、背中などでよく見られます。
放置すると徐々に大きくなり、炎症や感染を引き起こすことがあるため注意が必要です。
1-1.粉瘤ができる原因
粉瘤の明確なメカニズムは明らかにされていませんが、最も大きな原因とされているのが、皮膚の下にできた袋状の構造物(嚢胞)に老廃物が溜まることです。嚢胞は、毛穴の詰まりや皮膚の損傷、炎症などによって形成されると考えられています。
また、皮膚のターンオーバーの乱れや皮脂の過剰分泌も、粉瘤の発生に関与している可能性が高いです。
1-2.粉瘤ができやすい人の特徴
粉瘤は、誰にでもできる可能性のある皮膚疾患です。そしてその中でも、以下のような特徴を持つ方は粉瘤ができやすいといわれています。
- 男性
- 肌のターンオーバーが乱れやすい人
- ニキビや皮膚の詰まりを出したり潰したりする人
2.粉瘤が大きくなるスピード(成長速度)はどのくらい?
粉瘤が大きくなるスピードは個人差が大きく、一概には言えません。一般的には、数カ月〜数年かけてゆっくりと大きくなることが多いとされています。
しかし、炎症や感染が起こると、短期間で急速にサイズが増加する場合もある点には注意が必要です。
そのため、粉瘤が小さいうちに医療機関で診察を受け、適切な治療を受けるようにしてください。早期の対応により、症状の悪化や合併症のリスクを減らせます。
3.大きくなっていく粉瘤を放置するリスク
前述したように、粉瘤は徐々に徐々に大きくなっていきます。治療をついつい後回しにして放置してしまいがちな方は多いですが、粉瘤を放置することには以下のようなリスクがあるため注意してください。
- 徐々に肥大化していく
- 炎症が起きる
- 悪性化する
- 膿が溜まりにおいが強くなる
- 皮膚に痕が残る
- 血流の悪化や神経の圧迫が起きる
4.粉瘤は大きくなる前に手術で取り除くのがおすすめ

粉瘤は、大きくなることで感染を起こしたり、手術後皮膚に痕が残ったりします。そのため、可能な限り粉瘤が大きくなり切る前に手術で取り除くのがおすすめです。
4-1.粉瘤の治療法
粉瘤には、主に以下2つの治療法が選択されます。
- くりぬき法
- 切開法
それぞれどのような治療なのか、解説していきます。
4-1-1.くりぬき法
くり抜き法は、専用の器具を使って皮膚に小さな穴を開け、そこから粉瘤の内容物と袋を取り除く方法です。傷痕が小さく、顔など目立つ部位の粉瘤に適しています。
ただし、大きな粉瘤や炎症を起こしている場合には適さないことがあります。
4-1-2.切開法
切開法は、粉瘤の上の皮膚を紡錘形に切開し、粉瘤全体を取り除く方法です。再発のリスクが低く、大きな粉瘤や再発した粉瘤にも対応できます。
ただし、傷痕が長くなる傾向があります。
4-2.粉瘤を自分で潰すのはNG
粉瘤を自分で潰すことは、感染や炎症を引き起こすリスクが高いため、絶対に避けるべきです。自己処理によって症状が悪化し、治療が複雑になる可能性があります。
専門の医療機関で適切な処置を受けることが重要です。
5.粉瘤と間違えやすい皮膚疾患と見分け方
皮膚にできたできものすべてが、粉瘤とは限りません。実際、以下のような見た目の似ている皮膚疾患もあります。
- ニキビ
- イボやせつ
- 脂肪腫
- 痔ろう
それぞれの特徴と、粉瘤との見分け方について解説していきます。
5-1.ニキビ
粉瘤とニキビは見た目が似ているため、混同されやすいです。
ニキビは、毛穴の奥にある皮脂腺からの皮脂分泌の亢進や毛穴の詰まりにより、毛穴が感染して炎症を起こす皮膚疾患です。一方、粉瘤は皮下に袋状の組織ができ、その中に老廃物が蓄積されることで形成されます。
ニキビは通常、数日から数週間で自然に治癒しますが、粉瘤は放置すると徐々に大きくなる傾向があります。また、粉瘤は中央に小さな開口部(黒い点)があることが特徴で、圧迫すると特有の臭いを持つ白色のペースト状の内容物が出てくることがあります。
5-2.イボやせつ
イボやせつも粉瘤と間違えられやすい皮膚疾患です。
イボは、ヒトパピローマウイルス(HPV)の感染によって皮膚にできる良性の増殖物で、表面がざらついており、触ると硬いのが特徴です。
一方、せつ(おでき)は、毛包炎が進行した黄色ブドウ球菌による細菌感染症で、毛根を包み保護している毛包が炎症を起こし、軽度の痛みや赤みなどを伴うことが多く、中心がぶよぶよしたあとは破れて膿が排出されます。
粉瘤は、これらの皮膚疾患とは異なり、皮膚の下に袋状の腫瘤が形成される点で区別されます。
5-3.脂肪腫
脂肪腫は、脂肪細胞の良性腫瘍で、粉瘤と同様に皮膚の下にしこりとして現れます。しかし、脂肪腫は粉瘤に比べて少し弾力があって柔らかく、皮膚と同じ色をしているのが特徴です。
また、脂肪腫は周辺の組織と皮膜で分離しているため、指で押すと皮膚に関係なく動きます。一方の粉瘤は、皮膚と一緒に動くという違いもあります。
脂肪腫は、通常痛みを伴わないですが、サイズが大きくなると外見上の問題や不快感をもたらすことがあります。
5-4.痔ろう
痔ろうは、肛門周囲にできる異常なトンネル状の病変で、粉瘤とは異なる疾患です。痔ろうは、肛門周囲の皮膚と直腸内の感染や炎症によって形成され、膿が排出されることがあります。一方、粉瘤は皮膚のどの部位にも発生する可能性がありますが、特に顔、頭皮、首、耳の周り、背中、胸部などにできやすいです。粉瘤は基本的に良性の腫瘍ですが、放置すると大きくなったり、炎症を起こすリスクがあります。
6.まとめ
粉瘤が大きくなるスピードには個人差がありますが、数ヶ月〜数年かけて大きくなっていくことが多いです。
そして、粉瘤がなかなか大きくならないからといって放置することで、炎症が起きたり、悪性化したりするリスクも否定できません。
特に、炎症が起きてから手術を受けることで、治療痕が残りやすいとされています。顔や腕など外から目立ちやすい場所にできた粉瘤は、できるだけ早く治療を受けるのが無難です。
浅草橋西口クリニックMoでは、粉瘤をはじめとしたさまざまな皮膚疾患に対しての診療をおこなっています。「皮膚にできものができた」「炎症が起きて痛い」などのお悩みがある方は、ぜひ一度当院へご相談ください。
