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【医師監修】急性虫垂炎とは?原因や症状・治療方法など徹底解説

2024.07.01

「急性虫垂炎」という病気を聞いたことはありませんか?盲腸という言葉で広く知られる急性虫垂炎ですが、どのような原因でどのような症状が起こるのかをすべて理解されている方は多くないはずです。

そこでこの記事では、以下の内容を解説していきます。

  • 急性虫垂炎とは?
  • 急性虫垂炎の原因
  • 急性虫垂炎になるとどんな症状が出る?
  • 急性虫垂炎の診断方法について
  • 急性虫垂炎の治療方法

この記事を読むことで、急性虫垂炎についての理解を深めることが可能です。記事の後半では急性虫垂炎の予防についても解説しているので、ぜひ最後までご覧ください。

 

1.そもそも虫垂とは?

そもそも「虫垂」とは大腸の一部で、体のなかも右下腹部に位置する細長く小さな臓器です(上記画像赤色の部分参照)。

聞き馴染みのある「盲腸」という言葉は、実は病気の名前ではありません。虫垂の根元にある、大腸の一部分を指す言葉です。

 

2.急性虫垂炎とは?

急性虫垂炎は、虫垂が細菌に感染することで急激な炎症を起こす病気です。以前は「盲腸」と呼ばれることが多かったものの、正確には虫垂の炎症を指すため「急性虫垂炎」と呼ばれることが一般的になっています。

右下腹部に激しい腹痛が走るのが一般的な症状で、場合によっては外科的な処置が必要です。

2-1.急性虫垂炎に見られる3つの病型

急性虫垂炎は、炎症の程度によって主に以下3つの病型に分類されます。

  • カタル性虫垂炎
  • 蜂窩織炎性虫垂炎
  • 壊疽性虫垂炎

それぞれ解説します。

2-1-1.カタル性虫垂炎

カタル性虫垂炎は、急性虫垂炎の中でも最も初期の症状を示す段階です。この段階では、虫垂がわずかに腫大する程度の状態にあります。

このような軽度の炎症であれば、抗生物質による治療も可能です。早期の治療により、重症化を防止できます。

2-1-2.蜂窩織炎性虫垂炎

蜂窩織炎性虫垂炎は、虫垂が腫大し強い充血を伴い、内腔に膿が溜まる中等度の炎症状態です。

この段階では、手術をおこなうことが多くなります。適切な処置がなされなければ、さらに重症化する可能性があります。

2-1-3.壊疽性虫垂炎

壊疽性虫垂炎は、虫垂が著明に腫大し、褐色~黒色に変色するなど重症の状態です。

場合によっては、虫垂の破裂も少なくありません。このような重症の場合は、緊急手術が必要となります。

2-2.急性虫垂炎になりやすい年代

急性虫垂炎は、男女を問わず子供から高齢者まで幅広い年齢層で発症します。なかでも10代から20代の年齢層で発症しやすい傾向にあります。

 

3.急性虫垂炎の原因

急性虫垂炎の原因は、実ははっきりとしたものが明らかにされていません。ですが、いくつかの要因が考えられています。

  • 虫垂に便のかたまりや植物の種などが入り込む
  • 腫瘍による虫垂の塞がりや狭窄(管の中が細く狭くなる)
  • 便秘やストレス

このように、何らかの要因で虫垂の内部に何らかの詰まりが生じ、それが引き金となって細菌感染が起こり、急性虫垂炎が発症するのが一般的な考え方です。

 

4.急性虫垂炎になるとどんな症状が出る?

急性虫垂炎の主要な症状は、急激な腹痛です。腹痛は上腹部やおへそ周辺に突然始まり、時間とともに右下腹部に移行していきます。

そのほかにも、以下のような症状が現れることがあります。

  • 嘔吐や吐き気
  • 便秘
  • 37~38度程度の発熱
  • 白血球数の増加

さらに、虫垂に穴が開いて腹膜炎を引き起こすと、お腹全体に強い痛みが生じます。早期発見と適切な治療が重要です。

5.急性虫垂炎の診断方法について

急性虫垂炎の診断は、初期症状では難しい場合があります。発症初期は、みぞおちやおへそ周囲の症状として現れることが多いため、単純に急性虫垂炎と診断するのは難しいのです。

そのため、医師による問診や腹部診察などで前述の症状が認められ、急性虫垂炎が疑われた場合、以下のような検査を行って総合的に評価します。

血液検査:炎症の程度を数値で評価

腹部超音波検査やCT検査:虫垂の大きさや内部、周囲の状態を確認

この検査結果を踏まえ、治療の方針を決めていきます。

特に小児の急性虫垂炎は、大人と比べて症状が不明確なため、診断が遅れてしまいます。また小児は虫垂の壁が薄いため、腹膜炎を併発しやすいので注意が必要です。

 

6.急性虫垂炎の治療方法

急性虫垂炎の治療は、「内科的治療」もしくは「外科的治療」の2つの方法で進められます。

6-1.内科的治療

炎症が軽度の場合、まずは入院のうえ、絶食・点滴による安静と抗生物質による治療がおこなわれます。1日2〜3回の抗生物質の点滴によって、炎症が改善するまで治療を続けます。

この内科的治療によって症状が改善すれば、おおむね5〜10日程度の入院で治療は完了です。

ただし、抗生物質の効果が不十分だったり、症状が悪化した場合は、外科的治療(手術)が必要となることもあります。また、一旦症状が治まっても再発する可能性が20%程度あると報告されており、注意が必要です。

6-2.外科的治療

内科的治療で改善しない場合や、虫垂周囲に膿がたまった状態、虫垂の穿孔があった場合は、緊急手術の適応となります。

また、強い腹膜刺激症状がある場合や、糞石による虫垂の閉塞がある場合も手術の適応となります。手術方法は主に以下の2つです。

開腹手術:右下腹部を切開し、虫垂を切除する

腹腔鏡手術:小さな穴を開けてカメラを挿入し、内視鏡下で虫垂を切除する

現在では腹腔鏡手術が主流となっていますが、状況に応じて開腹手術に移行することもあります。

6-2-1.外科的手術後の経過

通常の手術後は翌日から食事が再開でき、2〜3日で退院可能です。

ただし、虫垂の穿孔や腹膜炎が併発していた場合は、合併症のリスクが高くなるため、入院期間が長期化する可能性があります。

 

7.急性虫垂炎は予防できる?

急性虫垂炎の発症は、糞石(便のかたまり)や口の中に残された食べ物のカスなどの異物によって、虫垂の入り口が塞がれることが引き金となっていると考えられています。

そのため、以下のような対策を講じることで、急性虫垂炎の予防につながる可能性があります。

  • 食べ物には十分気をつけ、魚の骨や果物の種などは除いて食べる
  • 便秘にならないよう、バランスの取れた食生活を心がける
  • ストレスや過労、乱れた生活習慣を避ける

食事面での注意に加え、日頃の生活習慣を整えることが、急性虫垂炎の予防につながるのが重要なポイントといえるでしょう。

 

8.まとめ

急性虫垂炎は、盲腸という名称で広く知られている病気で、虫垂の細菌感染によって強い腹痛を引き起こします。

炎症の程度によって点滴の投与のみで治療できる場合がありますが、症状が強い場合は腹腔鏡手術や開腹手術による外科的手術が必要になる場合があります。そのため、重症化する前の早期発見・早期治療が大切です。

浅草橋西口クリニックMoでは、急性虫垂炎に対するご相談を随時承っています。急な症状でお悩みの方は、ぜひ当院までご相談ください。

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